人妻と

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料理をするのが苦痛である。

小さいころからしつけとしてなのか、洗濯、洗い物、掃除などガンガンにやらされていたのだけど母はなぜか料理だけはさせようとしなかった。野菜の皮をむいたり、切ったりするという事はあったのだけど、それ以上はなかった。

母は料理なんて絶対しないといけない日が必ずくるからそれまで好き好んでやる必要はないといつも言っていた。そういう感じだったのでもちろん家庭科の調理実習の成績が低く、教師に家で手伝ってないだろ!だからできないんだ!と言われたりすることも多かった。その度に、料理なんて絶対しないといけない日が必ずくるからそれまでやるひつようがないというのがたっち家の家訓なんですと言い返していた。なめていると思われたのか家庭科の成績はいつも悪かった。おかんがおらんくてもお兄ちゃんがなんかやってくれるし~別にいらないんですよね、家庭科なんて。みたいなことを吐き捨てた記憶はあるな。

そんな私が上京し、一人暮らしをし、今の会社にはいり、試練が訪れた。代表からの弊社の商品をつかったレシピを考えてくれというお願い。考えるってだけならまだよいのだけどキッチンスタジオを借りてみんなで調理という苦行と言える行事が決まってしまった。本日。

苦痛だ、苦痛すぎてつらい。人生はつらすぎるしなんてことだと思ったのだけど、わたしは役務を提供!そして対価をもらう!オフィスレディ!という事で我慢して挑んだ。

とりあえずなんとかなったし、意外に好評だったし、めちゃくちゃテキパキ動けたので私すごい!おかあさんわたしすごいよ!あの頃のわたしではないよ!と大阪にいるおかんに聞こえそうな声で叫びたかった。我慢した。

こんなにテキパキできるのになぜわたしは結婚できないんだという疑問しかうまれてこなかった。なぜだ!顔か!性格か!人格か!

撤収後、本当に疲れて、何もできなかった。

定時後、得意先の営業事務の女性と火鍋に行った。最近の自分の特徴といえば、他人の懐に入るのが異常にはやい。追い出されるのも早いけど。

人間界には良い人がたくさんいるなあという素直な感想。すごい良い人なんだよな。

火鍋、久しぶりに食べたけどおいしかった。お腹パンパンだった。